UNIDOとJRECOの業務提携の概要


国連工業開発機関(UNIDO)と(一財)日本冷媒・環境保全機構(JRECO)は経済産業省立会いの下、気候に優しい冷凍・冷蔵とエアコン技術に関するプロジェクトの企画と実施について業務提携を結びました。
 暖房や冷房由来の地球温暖化ガス排出割合は2030年までに全世界排出量の13%を占めると推測されています。地球温暖化が進んでいる現在、エアコンや冷凍・冷蔵庫はぜいたく品ではなく、食料安全保障や日々の生活に欠かせない日用品になっています。
 (一財)日本冷媒・環境保全機構(JRECO)は経済産業省の立会いのもと国連工業開発機関(UNIDO)とモントリオール議定書多国間資金プロジェクトの企画と実施について業務提携を結びました。この業務提携により、JRECOは世界各国において日本が有するオゾン層保護及び地球温暖化防止等の地球環境保全技術を用いたプロジェクトを企画し、日本政府拠出金の支援を受けてUNIDOとプロジェクトの共同実施を行うことが可能となりました。
 地球温暖化防止に関連した国際条約であるパリ協定やモントリオール議定書・キガリ改正の下、世界中で代替冷媒の使用が加速しています。新興国において製造・組立されるエアコン・冷凍・冷蔵庫の省エネ化と代替冷媒の安全な使用に必要な技術革新に、日本企業の技術あるいは技術者が貢献できる余地は非常に大きいと国際的に認識されています。代替フロンを新たに議定書の規制対象とする改正キガリ改正は2019年1月に発効し、途上国は2040年代後半に代替フロンであるハイドロフルオロカーボン(HFC)を基準年と比較して80%以上削減することになります。この削減により2050年までに二酸化炭素換算で800億トンの排出を防止でき、地球温暖化を摂氏0.5度回避できると推算されています。
 この実施協定の下、(一財)日本冷媒・環境保全機構がUNIDOと共同でプロジェクトを実施することにより2030年までの持続可能な開発指標の達成に向けた取り組みに貢献します。
 より詳細はUNIDOのニュースリリース(英文)をご参照ください。